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システムエンジニアのお仕事

こんにちは。
システム&キャリアコンサルタント よこまくかなこ です。

「SEだなんて、スゴイよね!」
「SEだからなんでも知ってるんでしょ?」

そんなお声を掛けていただき、実は心の中で全力否定していたり。

「IT」が当然のように世の中に認知され、最近では「AI」も叫ばれるようになりました。
システムやIT化は「専門の人にお任せ」から「身近なもの」として世の中が変化しています。
とはいえ、いきなりITの世界に浸かるには、やっぱり専門家のサポートが必要ではないかと。

今一度、ITに携わる人達のお仕事内容を整理します。
専門とする範囲がそれぞれ違いますので、どんな人に何をお願いするのか、など
参考になれば嬉しいです。

 

「エンジニア」のお仕事

エンジニアって?

engineer:工学に関する専門的な才能技術を持った実践者のことである。類義語日本名称独占資格である「技術士」および「技能士」と比べて明確な定義のない呼称で、スキルを持つものの呼び名として工学以外の分野も含め広く用いられている(wikipediaより)

専門技術職って感じですね。

 

私自身も業務系システムエンジニアとして四半世紀とちょっと仕事してきました。
主に大手数社のシステム開発プロジェクトに携わってきました。

職業は?と聞かれると「SEです」とだけお答えしていました。
私自身も様々な種類の専門職があるという認識が薄かったというのもあります。

でもでも、、、よくよく振り返ってみると、同じプロジェクト内でも様々な役割があったことを思い出しました。
特に「インフラ系」は私はさっぱり???なので、専門の方に対処方法を教えていただいていました。
何百人という業務系SEの中、インフラに詳しかった人は2、3人、、、そんな割合だったような気がします。

では、そんな記憶も辿りつつ、細かく役割をみてきたいと思います。

ただ、、、会社さんによって、役割や呼び名が様々です。
また、細かいものはここでは省きます。
IT職ではない方にご理解いただきたい、という想いからです。

 

システムエンジニア

IT関連の仕事をひっくるめて「システムエンジニア(SE)」と呼ばれることも多いかと思います。
ところが、SEの中でも専門が違うと手が出せないことも多々あります。

業務系システムエンジニア

基幹システムの設計者です。

この「基幹システム」とは、『経営活動に直結するしくみ』です。
システムが止まってしまったら、企業活動自体がストップしてしまうという
非常に大事な部分のことです。

ちなみに「業務システム」と呼ばれるものもあります。
「基幹システム」以外のものです。

例えば、、、
流通業で考える場合、

・販売管理
・在庫管理
・生産管理

など、モノを仕入れて売るという流れの中で、どこかがStopすると危機的状況に陥るかと。

けど、

・顧客管理
・営業支援

などは、最悪機能していなくても、流通が止まるところまでの影響なはい。。。

前者が「基幹システム」で、後者が「業務システム」と切り分けることもあります。

とはいえ、やっぱり会社の運営上は、、、と思うので、ひっくるめて「基幹システム」として、
『業務系システムエンジニア』が設計開発を行うことになります。

 

前置きが長くなりましたが。

こういった基幹・業務部分において、
お客様(ユーザー)の声を聴き、要望を論理的に考えて
実現するための仕組みを構築していく
のが業務系システムエンジニアのお仕事です。

「IT系だから人と関わらなくてもいい!」

なんて大間違いですっ!!!

特に上流工程では「人と関わる」ことがメインの仕事です。
PCに向かって黙々と仕事する、、、はもっと後ろの工程です。

というのも。
開発の工程によって、役割などが様々な訳でして。それはこちらの『システム開発でやること』をご覧くださいませ。

 

ちなみに。
私はひと昔ふた昔前の大型汎用機(ホスト系と言われるもの)の時代で鍛えられてきました。
金融機関など大容量データ処理に対応するとなると、、、どうしても汎用機になるかと。
使用言語はCOBOL、アセンブラがメインでした。

かたや「ホスト系」とは別に「オープン系」と言われるものがあります。
これはクライアント・サーバーといった構成で開発されるものです。
ホスト系が超大型マシンを”でんっ”と構えてクローズ状態で開発を進めるのと真逆のタイプです。

私の”勤め人SE”の最後の頃は、UNIX COBOL でしたので、オープン系でのCOBOL開発となります。

 

Web系エンジニア

文字通り、インターネット上で利用されるサイトやアプリの開発・運用などを行うお仕事です。

最近ではWeb系のお仕事の方が目に入ることも多いですし、『IT系』というと、こちらを指していることの方が多いかもしれません。
HPやネットショッピングサイト、ブログなどもそうですね。

言語も
・Webサイトに対する言語…HTMLやCSS
・Androidに対する言語…JAVA
・データ処理に対する言語…PHP
・Webブラウザに動きを出す言語…JavaScript など
色々あります。

私、覚える気がないので、さっぱり頭に入ってきません。
しかしながら、当ブログもそうですが、ちょこちょことCSSやHTMLは何となくですが触っています。
Javaもむかーしeラーニングなどで勉強した(させられた!?)のですが、
使わないので忘れました(笑)

ただですね。
Web系といえども、お客様のご要望を形にするのは業務系と何ら変わりはありません。
工程によって果たす役割が変わってきます。

 

インフラ系エンジニア

主にサーバエンジニアとネットワークエンジニアなどのお仕事です。詳しくは下記を参照ください。

サーバやネットワークの設計・構築だけでなく、本番リリース後に正常に稼働(動作)させるために運用・保守大切な仕事の一つです。
超専門的な業種でもありますので、簡単に種類を載せておきます。

私にとっては、ちんぷんかんぷんな範囲です。プロジェクトでもいつもインフラ系の方に「これどーするのー?」と助けてもらってばかりでした。
「もうちょっと興味もって学んでおけばよかった、、、」これだけは悔やんでも悔やみきれない後悔していることです。

 

SRE(Site Reliability Engineer)

サービス向上のためのパフォーマンス改善、可用性・スケーラビリティ向上などを図るのが役目です。
システムの改善のために積極的にソースコードの修正もします。
また、今までは物理サーバを相手にしていたのが、クラウド上のサーバに対して負荷監視やリソース管理をおこない
システムの安定稼働を図る役目になってきたということも挙げられます。

サーバエンジニア

現システムでは、ほとんどの場合でシステム構成にサーバが存在します。

特に高速な処理速度を求められたり、一度に膨大なアクセスをさばく必要があったりするシステムでは、
採用するサーバのスペックや構成などがサービスの質に直結しているためサーバエンジニアの役割はかなり重要であると言えます。

サーバ構築に用いるスクリプトやコマンドを覚えること以上にOS(WindowsだけでなくLinuxなどのUNIX系のOS)やコンピュータアーキテクチャの知識が必要になってきます。
さらに、セキュリティの知識を要求されることもあります。

セキュリティエンジニア

セキュリティの専門家です。セキュリティの考慮が不要なシステムはほとんどないと言っても過言ではないと思います。
「サイバーテロ」なんて言葉も普通に聞きますし。

しかし、多くのプロジェクトですと、これ専門に担当ではなく、その他のインフラ系と併せて担当しているのが現状ではないかと。

ネットワークエンジニア

ネットワークの設計、構築、監視・運用です。ネットワークに関する基本的な知識、設置する機器に関する知識などが必須になります。

システム導入と同時に新しくネットワークを構築するような案件の場合、システム開発を担当するエンジニアや、
サーバ構築などを担当するエンジニアとのコミュニケーションはもちろんのこと、ネットワーク回線をひく場所(例えば、お客様のオフィスなど)の
工事関係者や作業日時の調整など…非常に人とのやり取りが多いのも特徴です。

私、からっきし苦手とする範囲です。。。
ネットワーク担当者からのメールなど、よくスルーしていました。反省です。。。

 

データベースエンジニア

データベースの設計や構築、安定運用、また大量データを扱う際のチューニングなどを行います。
インフラ系に属していますが、結局のところ業務系とも切っても切れない関係です。
私が参画していたプロジェクトの多くは、専任の人もいましたが、多くは業務系SEからデータベース管理者として
対応していた記憶があります。

 

カスタマーエンジニア(CE)

システムの安定稼働のための保守や点検、修理を専門におこなう人達です。
監視業務や障害発生時の迅速な対応のために2交代、3交代制でシフトが組まれていたりもします。

ハード系専門なので、私のように「その部品の違いが分からん、一緒やん」とか言ってるようでは務まらないと思います^^;

 

プログラマー

上記エンジニアさんたち(主に業務系SE、Web系)が作成した設計書をもとに、
文字通りプログラミングをしていく人たちです。

新人さんからベテランさんまでいらっしゃいますが。。。
ベテランさんにはSEも頭が上がらないほどの方も多くいらっしゃいます。

そりゃ、PCに動作させるためのコードをひとつずつ作っていくわけですから。
設計書が曖昧だと「これどういうこと!」と怒られたりもするわけです。

また、精度も工数も恐ろしく差があります。
ベテランの開発レベルでスケジュールを引いてしまうと、軽く1ヶ月2か月の遅延は発生しますのでご注意を。。。

 

以前、新人くんが開発をしていてとても困った顔で頭を抱えていました。
「どうしたの?」
と声をかけると、
「処理が終わらないんです。。。」

そう、永久ループってやつです。
ベテランプログラマーさんが、
「まずその実行を強制終了して。で、ログ見てみ」
彼女はパッと見ただけで気付いたようで、当人に気付かせるために答えを言わずに核心へと迫っていきました。

しかし、新人くんはいつまでたってもピンとこない。

ベテランさんはさすがに限界点に達し、
「AT END の後に終了処理に飛んどらんでしょ!!なぜパーツ使って組み立ててるのにこんなことが起こるの?
いらんとこ触るからこうなるんでしょーに!どうやったらこうなるか逆に教えてくれる!!!」
激怒でした。。。

新人くんは涙目でしたが、その後ベテランさんが丁寧に教えてくれて無事解決。

微笑ましく眺めていたのを思い出します。

このベテランさんですと、新規PGM1本の開発・単体テスト・結果まとめ・提出までを1日かからずで作ってしまいますが、
同じレベルのPGM開発でも新人くんは4~5日かかっていました。

 

また、ベテラン域の経験の方でも、得手不得手はあるようで。
DBアクセスが苦手な方だと、極端にアクセスが遅くなるようなプログラムを組んでしまっていた方もいらっしゃいました。

SE同様に経験値も様々です。
それぞれが技術向上を意識しないといけないお仕事でもありますね。

 

まとめ

今回はお仕事内容を簡単にご紹介しました。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが。。。

システムエンジニアの仕事は「人と関わる」仕事です。

お客様(ユーザー)が実現したいことを「絵に描いた餅」にするのではなく、

いかに実現させるか
いかにシステム化可能なところと人手でカバーするところを調整できるか
いかにお客様にご満足いただけるシステムを形にすることが出来るか

が仕事の目的であると考えています。

 

ただ、それぞれ専門分野が違うので、そこはご理解いただけると助かります。

例えば。。。
WebエンジニアにHP作成を依頼するとき、デザインイメージは伝えてあげてくださいね。
もちろんデザインセンス抜群のエンジニアもいらっしゃいますが、
”器”をつくれても”装飾”は苦手、、なエンジニアの方が多いと思っていただけると。

お客様の頭の中をリーディングする能力はさすがに無いのでね。
(雑談の中から、本当に必要なことを拾い上げることは出来ても、
詳細イメージまではなかなか、、、)

ご協力、お願い致します。

 

余談、、、

最近では、コンプライアンスだの、瑕疵責任だので、
「言われたことしかしない」
と言い切るシステム会社さんもいます。

余計なことはしちゃならんのですが。

システム開発のプロとして様々なご提案をし、そのメリットデメリットも説明した上で、
お客様が安心して選択出来るようなことも必要だと思います。

システム開発なんて、企業さんではしょっちゅう行われるものではありません。
よって、お客様がシステム開発に必要なことを事細かに指示できるかというとそれは無理な話です。
であれば、さらに細かな考慮が必要な部分などはきちんと説明し、お客様が要件として提示しやすいように
フォローするのもSEの仕事では?と私は考えています。

そして効率化のために全力で向かい合ってイイモノを作り上げるのがシステム屋としての目標だと思っています。

最近、こんなアツイSEが少なくなってきた、、、と感じています。
大企業相手のシステム屋をやっていて、余計に感じるていたこともあります。

中小零細・個人企業さんは大企業さんのように、多額な資金をシステム開発に充てることは難しいはずです。
何百億、何千億と出していただけるなら別ですが・・・。
だからこそ、”システム化”という投資対効果が最大となるように真剣に向き合ってくれるSEと共にシステムを作っていく
必要があると感じています。

お察しの方もおみえになると思いますが。
私はこうした「言われたことしちゃダメ、提案とか余計なことだからするな」という風潮に耐え切れず、
もっとユーザーさんが喜んでくれるような、そしてシステム屋さんもやりがいを感じられるような、
そんなきっかけとなるSEとして仕事がしたい、、、ということで個別事業として活動を始めました。

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