交流分析(エゴグラムによる機能分析)
自我構造分析(エゴグラムによる機能分析)
診断結果
現実
CP | NP | A | FC | AC |
---|---|---|---|---|
– | – | – | – | – |
理想
CP | NP | A | FC | AC |
---|---|---|---|---|
– | – | – | – | – |
さて、皆さまはどんなグラフになったでしょうか?
まずは、5つに分類された自我状態について、特徴等をお伝えしていきます。
自我構造分析(エゴグラムによる機能分析)の概要
このアセスメントは、『交流分析』という心理療法のひとつです。
交流分析とは、他の人との交流や対話を通じて、自分自身や相手の心の状態を分析する方法です。
交流分析は基本的考え方が3つあります。
①人は誰でも3つの”私”(自我状態)をもっている
②対人関係のカギは、他人を変えるよりも自分を変えるほうが、はるかに簡単であり、生産的である。
⇒「過去とと他人は変えられない。未来と自分は変えられる」というのはよく聞くセンテンスですよね。
③私たちは、自分こそが自分自身の行動・感情・思考をコントロールし管理する責任者・指揮者である。
交流分析の目的
1.自己理解を深める
私たちは自分自身を「こういう自分である」と思い込んでいる部分があります。
それは必ずしも本当のありのままの自分ではなく、固定観念にとらわれ、固定した視点からだけ自分を見ているものであり、「思い込みの自分」である場合が少ないのです。
例えば、自分の欠点ばかり気になり、悩み、劣等感にさいなまれている、としましょう。
そもそも人には必ず短所があれば長所もあります。自分が好む・好まないにかかわらず、自分自身にはいくつもの状態があることに気づき、正しく認識することが大切です。
現在の自分の状態に気づき、その状態が好ましくないのであれば、自分自身が自らその状態を脱し、よりよい状態へ向かうことは可能です。
まず、自分自身について正しく理解し、認識を深めることによって「好ましくない自分」を「好ましい自分」に変えることが最初の一歩です。
また、自分の内に秘められた(隠された)潜在能力に気づき、さらに積極的な生き方を開発することも出来るようになるかもしれません。
2.自律的な生き方をする
ありのままの自分に対する気づきを深めるということは、自分自身のコントロールが可能になるということに繋がります。
自分自身の感情・思考・行動について、自己コントロールする力をつけ、自律性を高めることにより、目の前で発生している問題を他人や周りのせいにせずに自分自身で責任を担うことが出来るようになります。
また、相手を変えることで問題解決しようとするのではなく、積極的に自分自身を変えることでよりよい結果となるように問題解決に取り組むことになります。
3.真の交流を深める
自分をとりまく様々な対人関係において、愛情と信頼に基づく真の心からのふれあいを築くことになります。
相手との葛藤が生じても、その原因を相手の生育歴にまつわる性格的なひずみや、現在のm厳しい状況からくる反応であると理解し、肯定的・受容的構えで愛てと対応することが出来ます。
自我状態について
人は誰しも『3つの自我状態』をもっています。
P:親(Parent)
自身が幼児期によく言われたことや、親を通じて行ったことをそのまま自分の中に組み込んだ部分
A:大人(Adult)
思考力が発達するにつれ事実に基づいて物事を冷静に判断し対処しようとする過程の中でつくりあげられた部分
C:子供(Child)
幼児期に親などの養育者に対応しようとする過程の中で、感覚的・感情的な反応のしかたを身につけて出来上がった部分
以下の一覧から、ご自身のスコア一番高かったものと低いものの特徴をご確認ください。
親(Parent) | A:大人(Adult) | C:子供(Child) | |||
区分 | CP:批判的な親 (Critical Parent) |
NP:保護的な親 (Nurturing Parent) |
A:大人 (Adult) |
FC:自由な子供 (Critical Parent) |
AC:順応な子供 (Nurturing Parent) |
どんな私? | 厳しい私(父性的) | 優しい私(母性的) | 冷静な私(理性・知性的) | あけっぴろげな私 | 人に合わせる私 |
肯定的側面 | 理想を追求する 良心に従う 秩序を維持する 道徳を尊ぶ 責任を持つ |
相手を認める 共感する 保護・育成する 同情する 受容する |
理性的である 合理性を尊ぶ 沈着冷静である 事実に従う 客観的に判断する |
天真爛漫である 好奇心が強い 直観を尊ぶ 活発である 創造性に富む |
協調性に富む 妥協性が強い 聞き分けが良い 従順である 慎重である |
否定的側面 | 偏見を持ちがちである 何事にも批判的である 支配的である 排他的である 独断的である |
過度に保護する 過度に干渉する 押し付ける 他人の自主性を育てない 人を甘やかす |
機械的である 打算的である 無味乾燥である 無表情である 冷徹である |
自己中心である わがままである 傍若無人である 動物的である 感情的である |
遠慮がちである 依存心が強い 我慢してしまう 自主性に乏しい 敵意を隠す |
産業能率大学 ”コミュニケーション”より
いかがでしょうか?
ご自身の点数で高かったもの⇒肯定的側面を活かす。傾向が強すぎて否定的側面が出ないように気を付ける。
ご自身の点数で低かったもの⇒(補填したい)肯定的側面を意識した言動を心掛ける。
何を強化し、何を補填し、何に気を付けるか、、、は日々の生活の中でご自身で意識し気づくしかないのです!
また、グラフの形からも特徴がみえてきます。
それぞれの型からパターンの説明をご確認くださいませ。